ベトナムで日本商品を欠品させないために:販売先と決める補充・連絡の5項目
日本商品の安定販売に向けて、在庫の共有、発注の目安、品質管理、欠品時の案内を販売先と整える方法を解説します。

イメージ写真:段ボール箱が積まれた倉庫。写真は当社や取引先の設備・実績を示すものではありません。写真:Freek Wolsink/Pexels。
ベトナムで日本商品を継続して売るには、販売開始前に「誰が、いつ、何を見て、どこへ補充を頼むか」を販売先と決めておくことが大切です。売れ行きの良い商品でも、担当者ごとに在庫の見方が違えば、欠品や余剰が起きやすくなります。まずは商品と販売先を絞り、在庫の共有方法から整えましょう。
販売開始と同時に、補充の話を始める
VIETJOは2026年10月28日、鈴与商事がホーチミンに現地法人を設立し、10月22日に開所式を行ったと報じました。同社は調達・販売と物流を組み合わせ、在庫管理も含む事業支援を掲げています。これは同社の取り組みであり、以下は日本商品を扱う事業者に向けたWIREDREAM VIETNAMの実務提案です。
JETROの「農林水産物・食品 国別マーケティング基礎情報」では、ベトナムでは輸入者が小売や外食に直接卸すほか、取次店を経由する流通もあると紹介しています。自社から消費者までの間に複数の事業者が入る場合、どこに何個あるか、誰が次の発注を判断するかをあらかじめ合わせることが役立ちます。
1. 商品と販売先を同じ名前で管理する
まず、商品名、規格、入数、販売先を一覧にします。日本語の商品名だけでなく、販売先が実際に使う呼び名や商品コードも記録しましょう。「1箱」と「1個」が混ざると、必要な数量を取り違える原因になります。
例えば、同じお茶でも容量や味が違えば、行を分けます。発注や問い合わせに使う名称を双方で確認しておくと、電話やチャットでも話が通じやすくなります。
2. 在庫の場所と確認する人を決める
在庫表には、倉庫、取次先、店頭など、把握できる範囲の保管場所を分けて記載します。数字には必ず確認日を添え、未確認の場所は空欄にしておきましょう。別の会社の在庫を推測して足し合わせると、実際に販売できる数とずれてしまいます。
更新する担当者と確認頻度も決めます。小さく始める場合は、共有表を使って週に一度確認し、急な注文が入った場合は別途連絡する、といった方法でも十分です。頻度は販売量に合わせて見直しましょう。
3. 発注の目安と、届くまでの時間を確認する
次に、補充を検討する残数と、発注から納品までの目安を販売先と話し合います。過去の販売数、仕入れの準備、配送に必要な時間、休業日を見ながら、余裕を持った目安を作ります。最初から正確な数字を決める必要はありません。実際の注文と納品の記録を残し、状況に応じて調整してください。
「在庫が少なくなったら連絡」だけでは、人によって判断が分かれます。「残り何個を下回ったら、誰が、どの連絡手段で知らせるか」まで文章にしておきましょう。
4. 商品の状態と納品条件を共有する
食品など、品質管理が必要な商品では、保管・輸送の条件、期限の確認方法、破損や温度管理に疑問が生じたときの連絡先も共有します。必要な条件は商品ごとに確認し、判断に迷う品を自己判断で販売しないよう、メーカーや取引先に相談する手順を決めます。
JETRO資料は、冷蔵・冷凍品について流通段階の温度管理に注意が必要な場面を紹介しています。輸入直後だけでなく、店頭に届くまで、誰がどの区間を確認するかを話し合いましょう。
5. 欠品時にお客様へ伝える内容をそろえる
補充が遅れそうな場合は、販売先と一緒に表示や問い合わせへの返答を確認します。在庫があると確認できていない商品を「購入可能」と案内せず、入荷日が未確定ならその旨を伝えます。代替商品を案内する場合も、特徴や価格の違いを確認してから紹介しましょう。
店頭、SNS、販売ページそれぞれの更新担当を決めれば、情報の食い違いを減らせます。日本語とベトナム語の両方で案内する場合は、日付や数量、購入方法が一致しているか確認することも大切です。
よくある質問
初めから専用システムが必要ですか?
必須ではありません。商品数や販売先が少ない間は、共有できる表と担当者同士の連絡から始められます。更新の負担や誤りが増えてきたら、取引先と相談し、管理方法を見直しましょう。
販売先が複数あるとき、どこから始めればよいですか?
まず売れ行きや問い合わせの多い商品を一つ選び、在庫確認から補充までを一連の流れとして試します。連絡が滞った箇所を改善してから、対象の商品や販売先を増やす方法がおすすめです。
日本商品の現地販売や流通体制を検討している方は、輸入・販売支援をご覧ください。発信方法についてはSNSマーケティングもご案内しています。状況に合わせたご相談はお問い合わせからお寄せください。
参考情報・出典
- VIETJO「鈴与商事、ベトナム現地法人をホーチミンに設立 日系支援へ」2026年10月28日 https://www.viet-jo.com/news/nikkei/261027173758.html
- JETRO「農林水産物・食品 国別マーケティング基礎情報 ベトナム」2025年 https://www.jetro.go.jp/ext_images/_Marketing/2025/09_marketing_basicinfo_Vietnam_250818.pdf
