ホーチミンの日系飲食店の集客:看板メニューを日越で伝える5つの準備
料理名を翻訳するだけでは、味や量は伝わりません。看板メニューの説明シート、日越の文例、写真、接客時の質問を使い、注文を判断しやすいSNS発信を整えます。

イメージ写真:スマートフォンで料理を撮影する手元。紹介する店舗やWIREDREAM VIETNAMの顧客・制作実績の写真ではありません。写真:Andrea Piacquadio/Pexels。
ホーチミンの日系飲食店がSNSで看板メニューを紹介するなら、料理名をベトナム語に置き換えるだけで終わらせず、「どんな味か」「どのくらいの量か」「どう食べるか」を写真と短い文章で伝えましょう。日本料理を知る人と、初めて食べる人では、注文する前に知りたいことが違います。まずは一品に絞り、来店後の料理と投稿の内容が一致する説明を整えるのがおすすめです。
出店ニュースから考える、メニューの伝え方
VIETJOは2026年10月26日、ホーチミンの「川島商店2号店」の出店を報じ、看板料理などを紹介しました。事業に参画するJ・リンクスの公式告知では、開店日は9月16日、プレスリリースの公開日は10月23日とされています。報道日と開店日は異なります。
このニュースをきっかけに、ここからは日系飲食店の皆様に向けたWIREDREAM VIETNAMの実務提案を紹介します。同店の運用を評価したものでも、当社の支援事例でもありません。料理の特徴を、初めて見る人が注文を判断できる情報に変えることがテーマです。
1.料理名の前に、お客様が迷う点を書き出す
たとえば「焼売」という名前を知っていても、蒸した料理なのか、焼いた料理なのか、何が入っているのかまでは伝わらないことがあります。「出汁」「土鍋」なども、日本語の読み方を添えるだけでは、味や食べ方の説明になりません。
厨房と接客担当で、主な材料、調理方法、味の特徴、提供温度、個数や人数の目安を確認しましょう。辛さや食事制限に関わる情報も、推測で書かず実際のレシピで確認します。アレルギーに関する問い合わせは、調味料や共用器具も含めて店舗で判断できる担当者につなぎ、翻訳だけで安全を断定しないようにします。
2.日越共通の「一品説明シート」を作る
投稿文を毎回ゼロから書く前に、次の情報を一枚にまとめます。
- メニュー上の正式名称と、料理が想像できる短い説明
- 実際の材料・調理方法・味の特徴
- 一皿の個数、量、取り分ける場合の目安
- 価格、税込・別途料金の扱い、提供時間や数量の条件
- 店内飲食・持ち帰りなど、対応できる注文方法
- 内容を確認した人と確認日
「日本直送」「自家製」「無添加」などの表現は、根拠を確認できる場合に限ります。産地や価格が変わったとき、どの投稿やメニューを更新するかも決めておくと、古い情報が残りにくくなります。
3.直訳より、食べる場面が浮かぶ文章にする
以下は架空の店舗向けの文例です。実際の材料や提供内容に合わせて修正してください。
日本語例:「豚肉と玉ねぎを包んだ蒸し焼売。熱々の3個を一皿で。しょうゆを少しつけてお召し上がりください。」
ベトナム語例:「Xíu mại hấp nhân thịt heo và hành tây, dùng nóng. Mỗi phần 3 viên, ăn kèm một chút nước tương.」
この例では、料理名に加えて中身、調理方法、個数、食べ方を伝えています。「本場の味」といった抽象的な言葉を重ねるより、初めてのお客様が判断しやすい具体的な情報を優先します。ベトナム語は現地の担当者に読んでもらい、別の料理を想像しないかも確認しましょう。
4.写真は、実際に提供する一皿を見せる
自店のメニューを売る投稿では、自店が実際に提供する料理を撮影します。全体が分かる写真、断面や中身が見える写真、食べ方が分かる短い動画を、必要に応じて組み合わせます。日常の盛り付けや量とかけ離れた撮影は避け、器の大きさも分かると親切です。
ストック写真は解説記事のイメージには使えますが、自店の料理写真として扱わないでください。人物や他のお客様が写る場合は掲載許可を確認し、撮影のために通常の接客や衛生管理を崩さない段取りにします。
5.投稿の反応と、注文時の疑問を一緒に確認する
投稿後は再生数だけでなく、その料理について何を聞かれたかを接客担当と共有します。「一人でも頼める?」「生もの?」「昼もある?」など、繰り返し出る質問は次の投稿やメニュー説明に反映できます。予約経路で確認できる範囲では、どの投稿を見たかも任意で尋ねてみましょう。
反応が良かった理由を一つに決めつけず、写真、説明、提供条件のどこを変えたか記録します。投稿が来店や注文を必ず増やすとは限りません。閲覧数と販売数を別々に見て、店舗が実際に対応できる告知へ改善します。
よくある質問
日本語とベトナム語は、まったく同じ長さにしますか?
長さをそろえる必要はありません。ただし、材料、量、価格、提供条件などの事実は一致させます。ベトナム語だけに特典を足したり、片方から注意事項を落としたりしないように確認してください。
メニューを全部翻訳してから投稿すべきですか?
まずは厨房と接客担当が確認できる一品から始められます。販売できる時間帯や在庫、注文の受付方法も整えてから公開しましょう。一品の説明シートを作れば、他の料理にも同じ確認手順を使えます。
看板メニューの魅力を、注文しやすい言葉へ
料理の良さは分かっていても、投稿でどう伝えるかに迷う場合は、SNSマーケティング支援をご覧ください。ホーチミンでの開業や現地連携の準備にはベトナム進出支援もご案内しています。お問い合わせでは、店舗の概要、紹介したい料理、現在使っているSNSをお知らせください。課題と対応できる範囲を確認し、進め方をご相談します。
